

2025.04.25
新規出店者をご紹介!Anglo Japanese Brewing Company編

「2025けやきひろば春のビール祭り」に、長野県野沢温泉村で創設、2022年には横浜市に新拠点を開設し、型にはまらないビールづくりに挑戦し続けるブルワリー「Anglo Japanese Brewing Company」(アングロ・ジャパニーズ・ブリューイング・カンパニー)が初出店します。
樽熟成をはじめとした革新的なビールづくり
長野県の野沢温泉村は、豊富な湯量を誇る良質な温泉で知られる村です。その野沢温泉の自然と人々に惚れ込んで移住してきたイギリス人のThomas Livesey(トーマス・リヴシー)さんと日本人の絵美子(えみこ)さん夫妻が、2014年に創設したブルワリーが「Anglo Japanese Brewing Company」(以下AJB)です。最初はタップルームと300Lのパイロットブルワリーから始まったAJBは、醸造設備を増設しながら、スタイルにとらわれないビールをつくり続けてきました。

IPAやサワーなど様々なスタイルのビールをつくる中で、設立当初から強い情熱をもって取り組んできたのが樽熟成ビールです。ワインやウイスキーなどの木樽を使って熟成させるビールは、ステンレスタンクで醸造するビールにはない複雑な香りや味わいを出すことができます。AJBは日本で初めてオーク製のフーダー(大型の木製タンク)を導入し、フーダーでの熟成ビールを手がけてきた先駆者でもあります。

野沢温泉でビールづくりを続ける一方で、ビールに限らず様々な角度からお酒の魅力を伝えていきたいという構想を持ち始めます。それを実現したのが、2022年にオープンした新拠点「里武士・馬車道」。神奈川県横浜市の歴史的建造物を改装した商業施設内に創り上げたブルーパブです。ビールの他、ジンやラムなどの蒸留酒、RTDカクテル(Ready to Drink:ふたを開けてすぐに飲める缶のカクテル)をつくっています。


お話を伺った里武士・馬車道のブルワー里口空(さとぐち そら)さんは、ビールを醸造するかたわら運営にも携わっています。
里武士・馬車道では、小規模な設備で多くの種類のビールをつくるため、あえて定番は設けていません。新たな醸造手法を用いたり、珍しいホップや副原料を使ったりといった実験的なレシピのビールを数多く生み出しています。
「小さい設備で、まだ誰もつくったことのないような美味しいビールをつくろうという理念でやっています」(里口さん)。


併設するタップルームでは食事にも力を入れており、スコットランド人シェフによる多国籍な料理とともに、ビールとのフードペアリングを提案しています。「ハイクオリティなビールとハイクオリティな料理を一緒の空間で楽しめる」というのが里武士・馬車道のコンセプトです。
ビール祭り会場で楽しめる多彩なビール
スタイルにとらわれない多彩なAJBのビールですが、ビール祭り会場では、野沢温泉で醸造したビールと馬車道で醸造したビールの両方が楽しめます。その一部をご紹介します。

ライムとハラペーニョを使用したアンバーエール。ハラペーニョのスパイシーな香りとライムの爽やかな酸味が、麦芽の旨味とマッチして食欲を刺激する。2024年ドイツのビアコンテスト入賞ビール。アルコール度数:6.5 %

パンやビスケットのような甘みと軽い飲み心地が特徴のレッドラガー。食事と合わせるのにもぴったり。アルコール度数:5%。

柚子由来の爽やかな柑橘の香りと、胡椒を思わせるスパイシーさが感じられるセゾン。アメリカオレゴン州ポートランドのMigration Brewing(マイグレーション・ブリューイング)とのコラボレーションビール。アルコール度数:5%
このほか、普段はタップルームやイベントでしか飲めない樽熟成ビールも数種類を提供予定です。また、ビール以外にも、自家製のジンや樽詰めのレモンサワーなど、豊富な種類のお酒が楽しめます。

フードは、バターミルクで漬け込んだチキンをサクサクの衣で揚げた里武士・馬車道の定番「JFCフライドチキン(James' Fried Chicken)」をはじめ、ビールと相性の良い料理を用意しています。

新たなものづくりへの挑戦を続ける
創業以来、常に新しい挑戦を続けてきたAJBですが、循環型のものづくりにも積極的に取り組んでいます。これまで、パンの耳や規格外の果物、カカオの外皮であるカカオハスクなどを利用したアップサイクルビールをつくってきました。今後も、これらの経験を活かした新たな商品開発を予定しています。

里口さんに、ビール祭りの来場者の方々へコメントをいただきました。
「AJBがオープンしてから今回が初出店です。他のブルワリーにはないような個性的で魅力あるビールをたくさんつくっているので、多くの方に飲みに来ていただきたいです。また、ぜひ料理とのペアリングも楽しんでください!」