

2025.04.18
新規出店者をご紹介! BLACK TIDE BREWING編

「2025けやきひろば春のビール祭り」に、宮城県気仙沼市のブルワリー「BLACK TIDE BREWING(ブラックタイドブリューイング)」が初出店します。東日本大震災からの復興が進む気仙沼で「クラフトビールによるコミュニティーづくり」をコンセプトに設立し、今年5周年を迎えるブルワリーです。
気仙沼の地で、世界に誇れるクラフトビールをつくりたい
宮城県の北東端に位置する気仙沼市は、三陸海岸沿いの漁業が盛んな地域。「BLACK TIDE BREWING」(以下BTB)は、東日本大地震で大きな被害を受けた気仙沼の復興のため、「クラフトビールによるコミュニティーづくり」をキーワードとして立ち上げられました。
気仙沼を代表する酒蔵、男山本店の菅原昭彦(すがわら あきひこ)さんが音頭を取るような形で、2018年にブルワリー設立プロジェクトが発足。地元のフカヒレ食品加工業である石渡商店の石渡久師(いしわた ひさし)さんのほか、コミュニティ作りや飲食経営、パブリッシャーなど各界のプロフェッショナルが県外からも集結して推進しています。2020年春より醸造を開始し、今年で6年目を迎えました。



BTB社長執行役員の丹治和也(たんじ かずや)さんは、学生時代から、震災のボランティアで東北各地を訪れていました。その中で、気仙沼の風土や人々の包容力に強く惹かれたと言います。昔から漁業を通じて海外との交流があったため、地方ながらグローバルな地域性を持つ気仙沼で、醸造所立上げのプロジェクトがあると知った丹治さんは、はじめは営業部長兼ブルワーとして参加しました。現在は現場総監督のような立ち位置で、運営全般に携わっています。
「プロジェクトメンバーは気仙沼の外から来た人間も多いのですが、皆、気仙沼の風土や人、食べ物などに魅了されて集まりました。気仙沼をもっと盛り上げていこうという想いでやっています」(丹治さん)

BTBはミッションとして「BREWED WITH PRIDE IN KESENNUMA」という言葉を掲げ、「気仙沼でビールを作れることに誇りを持ちながら、品質第一の美味しいビールを作り、気仙沼の人たちに誇ってもらえるような醸造所になろう」というモットーで活動しています。
醸造長のジェームズさんは、以前アメリカオレゴン州の都市ポートランドでビール醸造に携わっていた経験があるため、BTBではIPAやHazy IPAなど、アメリカンスタイルのビールを多くつくっています。他にも気仙沼の食材を副原料として使用したり、地元企業とコラボしたりと、積極的に新たなスタイルにも挑戦しており、これまで200種類以上もの異なるスタイルのビールがつくられました。気仙沼は美味しい食材も豊富なので、今後はクラフトビールとのペアリングを研究し、ビールとともに気仙沼の食材を発信していきたいという構想もあるそうです。

ビール祭り会場で楽しめるビールは10種類以上
得意のアメリカンスタイルの他、幅広いラインナップで6タップ10種類以上の提供を予定しているというBTBのビールから、会場で飲めるビールの一部をご紹介します。

BTBのミッションを名前に冠した、トロピカルでジューシーなIPA。ホップは「シトラ」と「チヌーク」を使用し、爽やかな柑橘のような味わいと、モルトの旨味が感じられる。アルコール度数:6.5 %

苦みは控えめで、軽いボディが特徴のHazy IPA。パイナップルやマンゴーのような甘いトロピカルフルーツのフレーバーが華やかな一杯だ。気仙沼市の観光キャラクター「海の子ホヤぼーや」をラベルに使用。ホヤの異称である「海のパイナップル」から連想し、パイナップルのような香りが表現できる「モザイク」ホップが使われている。アルコール度数 : 7.0 %
この他に、樽生ではビール祭りの会場でしか飲めないという「けやきひろばビール祭り限定ビール」や、イングリッシュスタイルのビールを予定している「醸造開始5周年記念ビール」も楽しめます。
また、フードはサメ料理専門店と共同で、気仙沼で水揚げされたサメの身をサクサクに揚げてバンズにはさんだ「サメバーガー」や、イギリスの伝統料理フィッシュアンドチップスをジューシーなサメのフライでアレンジした「シャークアンドチップス」などを提供予定です。

ファンと一緒に盛り上げよう!
BTBでは、ファンと一緒に盛り上げるプロ野球チームの取り組みを参考に、2019年よりファンクラブ「BTB CREW」の会員募集を開始しました。全国各地より集まったメンバーは、現在180名を数えます。今後もビールや気仙沼が好きだという仲間を増やして、より多くの人に、気仙沼の地にも足を運んでもらおうと活動しています。
また、今年の1月には仙台市にもタップルームをオープンしました。気仙沼のアンテナショップのような位置付けで、ビールの他、鮮魚や名物グルメの気仙沼ホルモンなどを提供しています。

丹治さんに、ビール祭りへの意気込みを伺いました。
「醸造開始5周年の節目を迎え、周年ビールを含む色々なビールを持って初参加します。ビール祭りの素敵な時間を、気仙沼のビールとともに過ごしていただければ嬉しいです。皆さんとたくさん乾杯したいと思っておりますので、ぜひご来場ください!」