ビール祭りのイラストを描いているのは？ビール愛にあふれる「El Pino」さん！

2019.02.25

けやきひろばビール祭りの「顔」といえば、ポスターやガイドブック、グッズなどを彩るイラスト。ちょっとレトロなテイストのキャラクターたちがビールを囲んで楽しそうな様子を見ると、イベントへの期待も高まりますね。2015年の春からイラストを担当している「El Pino（エル・ピノ）」さんにお話を伺いました。

イラストでビールに興味を持つ方が増えると嬉しい

今回のイラストは、正方形を並べた構成で「Instagram」をイメージしました。それぞれのカットに会場での一コマを収めたような内容にしています。来場されるお客様がキャラクターに重なるような雰囲気を目指しました。

家族や友人同士、仕事仲間などさまざまな構成のグループのお客様が来場されるイベントですので、特定の層に向けたイラストではなく、誰もが何とな〜く受け入れてくれて、邪魔にならないような描き方を心がけています。その上で、少し温かみや親しみを感じてもらい、ビールに興味を持つ方が増えてくれれば嬉しいです。

ビール祭りのイラストを手がけるようになったきっかけは、2013年に第10回ビール祭りのTシャツデザイン公募に参加したこと。条件が「普段使いもできるスタイリッシュなもの」でした。極端にイベントグッズ感が出ない方向性で、レトロな雰囲気のものを提案しました。そのデザインが採用され、第13回目の開催にあたる2015年の春に初めてポスターイラストを担当しています。

さまざまな職業で存在感を増すキャラクターたち

ポスターで初めて登場したのが男女のキャラクター。当初は賑やかし程度で考えていましたが、その後、2015年秋のポスター制作で彼らの続投をお願いされたことをきっかけに、キャラクターとしての動かし方を考え始めました。

最初、彼らにはビール祭りのスタッフやお客様としての役割を与えていましたが、次第にブラスバンド（2016年秋）やサーカス（2017年秋）、船乗り（2018年春）など、さまざまな職業に扮して活躍してもらっています。

ラフ案の段階で採用に至らなかったものでは画家やガンマンになったりもしていて、今では「次はどんな格好をさせようかな」と私自身が楽しんで考えています。

ビール同様、つくり手の存在感を出せるタッチに

イラストは、あえてヴィンテージスタイルにしています。自分が得意としていることもありますが、出店されているブリュワーさんのビールはどれも銘柄ごとに特徴があり、造り手の存在感が感じられるのが大きな理由です。ビールと同じく、イラストも人の手を感じられるようなヴィンテージスタイルがマッチすると考えています。

私自身、ビール党です。中学生の頃バンド「Reel Big Fish」の曲『Beer』を聞いたのをきっかけに、漠然とビールへの憧れを抱いていました。成人したばかりの頃はビールの苦味があまり得意ではなかったのですが、21歳の夏にヘトヘトに疲れた状態で飲んだビールでその美味しさに気がついて以降、ビール一辺倒でこれまで生きています。

ゴクゴク飲める軽い飲み口も好きですが、最近は力強い飲み口をもつIPA系のビールを好んで飲んでおり、銘柄では「Brew Dog」の「Jack Hammer IPA」がお気に入り。最近はクラフトビールが流行していることもあり、けやきひろばビール祭りのようにさまざまなビールを一度に楽しめる機会が増えているのも、ビール党としては嬉しい限りです。

今後のビール祭りのイラストの方向性としては、これまでイラストの賑やかし程度に使うことが多かったホップや大麦といったビールの原材料に、もう少し目が向けられるようにできたらなと。「ビールができるまで〜ビール祭りで提供されるまで」のような、裏方を描いたポスターでも面白いのかな？ と、漠然と考えています。